インドでは、5歳未満の子どもが毎年183万人亡 くなっています。
そのうちの40%が、出産後数週間で亡くなります。
また、1年間に7万人もの妊産婦が亡 くなっています。
ブッダガヤは、特にインド一乳幼児死亡率が高いビハール州の中にあります。
ブッダガヤ周辺の村数ヶ所で、母子の健康向上のため、このプロジェクトを行っています。
新生児の栄養状態や衛生環境、病気になった時の対処など、お母さんが知識を持てば、新生児の健康を守れます。
そこで、新生児の体重・身長測定を毎月行い、お母さんたちに、子供がちゃんと成長しているかどうか、具合が悪くないか、意識出来るようにお手伝いをしています。
不定期ですが、お母さんたちに集まってもらい、健康についての勉強会もしています。
貧しい農村のお母さんと赤ちゃんたちの健康向上のためのこのプロジェクトを、ぜひ応援お願いいたします。
プロジェクトへの寄付は、薬・栄養食品・石鹸・ビスケットの支援などに使用させていただきます。
<ブッダガヤ母子保健プロジェクトを応援する「メルカり」のサイト、NONONのショップページ>
メルカリのNONONショップページのハンディクラフト作品は、NGOチルドレンエイドが運営する「アカッシュガンガ」(村の女性の職業訓練プロジェクト)により製作されています。作品を購入していただくと、売り上げの一部がNGOチルドレンエイドに寄付されます。その寄付は、「アカッシュガンガの職業訓練プロジェクト」や、「ブッダガヤ母子保健プロジェクト」の活動に使用させていただきます。
ブッダガヤ母子保健プロジェクトについて
波多野あき子(保健士)
『みなさん、ただいま~!!』里帰りのような2度目のブッダガヤ訪問。2年ぶりです。大歓迎していただき、懐かしさといとおしさでいっぱいになりました。
このプロジェクトは、「何かを提供してあげるだけの支援ではなく、現地の人たちが、自分たちの力で問題点を見いだし、自分たちの力で、解決できる力をつけることを目指して、そのための支援をする」ということを理念にして2010年12月からスタートしています。
これまでの活動
2年前の第1回目では、現地の学校の女性教師の方々に、集まっていただき、このプロジェクトのコアになっていただけるよう、話し合いました。また、赤ちゃんの体重の測り方、母親の血圧の測り方などを覚えていただき、妊娠・出産についての知識をもっていただきました。
その他にも、村の母親たちに集まっていただき、健康に妊娠して出産するために必要なことなどをお話しさせていただきました。
現地では、女の子は13歳ごろ、生理が始まると、学校をやめて、親の決めた人と結婚させられてしまいます。まだ幼いので、流産や死産も多いと言います。
私がその時、気になったのは、赤ちゃんが亡くなって悲しくない女性はいないのに、悲しいとか、このままでは嫌だとか、そういう表現をする女性がほとんどいないことでした。
今回の活動
素晴らしいことに、今は、コアメンバーたちが、1か月に2回、村で赤ちゃんの体重測定をし、必要に応じて相談に乗る、という母子保健事業を始めています。
さらに、今まで、出生日の記録も、出生体重も、妊娠何週で生まれたのかも記録がなかったので、母子手帳をつかった記録づくりを勧めていましたが、今回行くと、赤ちゃんのカルテを作成し、毎回、記録を残していました。伝えた種が、しっかりと芽をだし、活動が展開し、人が育っていました。
今回は、さらにステップアップして、記録の読み取りができるよう、体重増加のグラフを渡し、読みとり方を学んでいただきました。
活動のコアになる先生方の意識が大きく変わっていました。2年前は照れくさくて笑っていた先生方が、「自分は支援者だ」「専門家だ」というアイデンティティが育っていて、主体的に考え、動いています。避妊に関して、「卵管結擦術以外にも、避妊方法はある。コンドームの使い方も伝えていかなきゃ」という話題になった時も、「私たちからしっかりやらなきゃね」という発言も出てきていました。自分を変えよう、村を変えよう、女性の意識を変えようという姿勢が見られ、感動するとともに、力強いものを感じました。
これからの展望・計画(話し合い)
今回、何より有意義に感じたのは、コアメンバーと話し合って、これからの活動の展開について、共に計画を立て、以下のような活動の流れを作ることができたことです。
一点目は、人材育成です。コアメンバー全員が、ヘルスワーカー育成の研修会に参加して、知識と技術を身につけることを希望し、また他のNGOの活動を見学に行くことを決めました。
二点目は、この母子保健事業を広げるために、近隣の村の村長・ヘルスワーカー・産婆さん・アンガンワリーと、村で指導者になれそうな4~5人の男女を集めて、話し合いを持ち、各村で指導者を育てていくことです。
ブッダガヤで育った指導者が、近隣の村で指導者を育成するのです。なんと素晴らしいことでしょう。
インドでは、治療費を横領するナースがいる話も聞きましたが、知識と技術があればいいのではなく、精神性の高い医療者を育てる必要があります。医は仁術(じんじゅつ)であることを腑に落とし、他人への愛に生きること。肉体の治療だけではなく、心の癒しと人生の軌道修正をもたらすことが大事であることを学び、支援者としての自尊心と、使命感をもつ人材が育ってほしい、と強く願っています。
子どもたちが無事に生まれ、健康に育つためには、母親たちの意識改革が必要です。もっと自分たちを大事にする心が必要です。
7万人もの女性が自殺をするのは、女性の地位が低く、差別や虐待を受ける中で、自分を大切にする心を忘れ、あきらめてしまっているからです。デリーでは、抗議運動のデモなどがおこり、女性も人権が守られるよう主張する動きが始まっています。これから、女性のあり方、母親として、妻としてのあり方が問われてくる時代に入ってくるでしょう。
インドの女性たちが、自分を尊い存在として、大切にする心を取り戻してほしい・・・。神様・仏様の子である自分の体も心も大事にしてほしい。そのためには、もっともっとインドの女性たちを愛していきたいし、愛される経験をもっとしてもらいたいと願っています。
ブッダガヤ母子保健指導プロ ジェクト
イ ンドで赤ちゃんが無事に生まれ、健康に育ちますように...
2010年12月、第一回ブッダガヤ保健指導プロジェクトを始動しました。
波多野あき子(保健師)
インドでは、5歳未満の子どもが毎年183万人亡 くなっています。そのうちの40%が、出産後数週間で亡くなります。また、1年間に7万人もの妊産婦が亡 くなっているのです。このことを知り、何かに背中を押される ようにブッダガヤへ飛びました。
このプロジェクトのコンセプトは「医療を提供するのではなく、保健教育によってインドの人々が、自分たちの力で健康状態 を上げ、子どもたちが無事に人生を生きるができる環境をつくれるよう支援する」ことです。
スーリ ヤ校の女性教師たちは、生徒や村の健康に関 して強い問題意識をもち、現状を語ってくれました。「村でのお産の55%が、何らかの問題があるお産で す」「村では、病院や専門家のもとでお産をする人は皆無で、無資格の産婆さんの手伝いで自宅で産みます」10代で結婚さ せられ、流産を繰り返す女性や、頻 回の妊娠出産で体を壊している女性も多いこと、栄養という概念や知識が乏しいこと、衛生習慣の問題(皿を砂で洗うなど) もあること、などがわかりました。
受診しないのは、経済的な問題だけではなく、健康 に問題があると気付いていないことが大きく、意識変革が必要だと感じました。
ここで、日本の信者さんたちからの寄付で購入した乳児用体重計・血圧計・性教育用の教材などをお渡しし、体重測定の練習 と、血圧測定の練習、教材のデモン ストレーションをしました。女性たちが健康についての問題意識を持つと、子どもたちが健康に育つようになります。女性は 家族の健康の要です。
その後、村に行って、200人の母親たちを対象に健康教育をしました。最前列に並んで座っている女性たちは、どう見ても 10代です。こんな若い母親が・・・まるで娘を見るかのような気持ちで、いとおしさが湧いてきます。
乳児体重計を見せ、赤ちゃんの体重が増えているか を知ると、元気に育っているかどうかを知ることができること。もし体重が増えていなかったら、何が原因か、どうしたらい いのかを一緒に考えたいと伝えました。
それから、おなかの中で育つ胎児の絵を見せました。お母さんがあまり栄養をと れないと、「おなかがすいた」と言っているかもしれない、 「まだお腹にいたいよ」と言っているかもしれない、と、妊娠中の母親の健康が、赤ちゃんに影響していることをまずイメージしてもらえるような話をしまし た。
みなさんとても熱心に聞いておられました。
その後、赤ちゃんの家へ訪問しました。赤ちゃんは、10月22日生まれのプリンスちゃん(男の子)です。生後41日目の 訪問です。とてもいい母乳が出ていたので、よく体重も増え、健康に育っていました。とてもいい赤ちゃんでした。
右の写真は、赤ちゃんの家です。
家庭訪問で問題意識をもったことは、
1.住環境(日当たりと風通しについて)
2.衛生面での習慣(皿を砂で洗うなどの改善)
3.水の管理について
4.食習慣と栄養状態(母親も子どもも)
5.妊娠出産の記録がないこと(母子健康手帳)
6.衣類について(肌着など、汗を吸う素材のもの)
子どもたちが健康に育つために必要なのは、やはり教育なのだと思います。まず健康・衛生・栄養などについての知識を持 ち、問題意識を持ち、共に考えるこ と。母子健康手帳などに記録をすることで、意識を高めていくこと。その後、具体的にミルクの提供や医療支援が役立ってく るのだと思います。
健康づくりの核になれるインドの若い女性を日本に呼び寄せて、医療教育を授け、その人が地元で核となって村づくりをす る・・・そんなシステムを作り、成功させられたら、世界中の貧しい国にも適応できるだろうと思います。
健康を世界中に届けたいと願っています。
There was no school in a village. A few children went to a school by walking long way. Hundreds or more children were playing and working. Of course they could not
read and write. They are very poor and their family can only afford to eat.
We established a school (without tuition fee) in the village.
More than 500 children have got education in our school since 2001.
Why don't you join us?